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砂漠の男性に何を売る?

FROM:中村一樹
大阪の自宅より

僕が高校生の頃、自転車屋さんでアルバイトをしてました。自転車屋さんって言っても、ロードバイクとか高級自転車専門のお店です。

それこそ、200万とか、300万する自転車の販売。アルバイトでしたが、社員にも負けずガンガン売ってました。

高校生のバイトだったので、毎日シフトに入れるわけじゃありません。それなのに、ガンガン自転車を売ってたのを、新しく入った社員が気になったようで「なんでそんなに売れるの?」って聞かれたんですよね。

当時の僕は、「ぴったりな自転車案内してるだけですよー」なんて言ってました。

でもこれ、今考えると、めちゃくちゃ良いこと言ってたなって思うんですよ。実は、お店に来られるお客さんは、全員が自転車が欲しいわけじゃないんですよね。

いや、自転車買いに自転車屋さん来てんだろ?って思うかもしれないですが、ある意味これが真実なんですよ。

#自転車を買いに自転車屋さんに来てるわけじゃない?!

例えばある人は、フィットネスとして自転車に乗りたいということでした。なので、フィットネスとして使える自転車を勧めました。

またある人は、自転車に本格的に乗って、いつかはレースに出たいとのこと。なので、パーツとかどうせ後で変えるし、レースに出たら落車で壊れるものなので、長くレースで活躍できる自転車のフレームを勧めました。

またある人は、とりあえず高いのが欲しい!って言ってやってきました。どうも、社長仲間が自転車を始めたと。で、安い自転車だとバカにされた感じがするから、とりあえず高いのが欲しいと…。ということで彼には、安い自転車を勧めておきましたw

(もちろん高い自転車を勧める手もありましたが、高い自転車は総じて割れやすい。そして初心者は誰もが、立ちゴケと言って、自転車から降りる時に必ずコケる洗礼のようなものを受けます。なので、絶対に安い自転車からアップグレードした方がいいのです。)

他にも、単に体を鍛える一環として自転車が欲しいという人がいました。詳細は省きますが、彼には水泳を勧めておきましたw

つまり、全員がただ単に自転車が欲しいわけじゃないってことです。例えば同じ自転車でも、オフロード。つまり山を走るためのものもあります。それにダウンヒルという山を下るための自転車だってあります。完全に下り専用なので、登るのには向いてません。

ロードバイクだって、山を登るのに適したフレームもあれば、平地に特化したフレームだってあります。

みんなネットの情報だけを見て自転車を買おうとするので、自分に最適な自転車ってのが分からないんですよね。だからこそ僕たち店員がいるわけですが、自転車が欲しい!ということではなく、自分の欲求を満たせるものとして自転車を捉えてるわけです。

#砂漠の男性に何を売る?

ここで質問ですが、砂漠に不時着した飛行機から出てきた男性。あなたは様々なものを持っています。彼から、「なんでもいいから、助かるためのものを売ってくれ!」と言われます。

あなたは何を売りますか…?

水ですか?
SOSの無線機ですか?
飛行機でも売りますか?

答えは、、、分からないんです。

分かりませんよね。喉が渇いているのなら、水を売ります。でも彼は助けを求めてますよね。じゃあ無線機を売りますか? もしかしたら無線で連絡を取れない相手かもしれません。

じゃあ、飛行機でも売りますか? 彼が飛行機免許を持ってたら売ってもいいでしょう。でも、、、彼が何を求めているのか。現時点では分からないんです。

つまり相手の悩みを聞かないと、何を売ればいいかが分からないということです。

#ニーズとウォンツを探ろう。

ニーズとかウォンツって言ったりしますが、彼が水が欲しい!とすでに欲しいものが決定している時はウォンツ。つまり、水が欲しい!ということです。

逆にニーズとは、喉を潤してくれるものをという状態。これに対しては、水以外にもジュース、ゼリー、喉が乾かないようにするマスクでも何でも売れますよね。

この場合は、自転車が欲しい!という人に自転車を売るのは、ウォンツに答えているだけ。そうではなく、人それぞれのニーズを探して、最適なものを最適な場面で売ろうということです。

そのためには、顧客リサーチが重要。顧客リサーチをすれば、人生を変えたい!と思う人に、自己啓発商品を販売することも、英語の教材を販売することも、風水を売ることだってできるわけです。

リサーチです。そして特に顧客リサーチ。最も重要で、最も大変ですが、それだけの価値は必ずあります。

ー中村一樹

PS
ニーズにお客さん自身が気づいていることってあんまりないです。今回はわかりやすいですが、お客さん自身も気づいていないことがあります。

そして、あなたが販売している商品が解決策になるとも思っていないです。なので、なぜあなたの商品が解決策になるのか。これも合わせて考えてみてください。

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